より小さく、個性を活かした味噌造り

より小さくて、より個性を活かした味噌造り
天然麹菌が醸す、多様性な味噌

年が明けて今年は今まで以上に糀造りに追われている。冬の風物詩でやっと忙しくなってきたなぁと思っていたのは束の間で、最近は慌ただしい。それでも天然菌と濃厚な時間を過ごしているので、これはこれで幸せな時間だ。
その代わり、糀造りに追われていてお味噌が仕込めていない。自分たちの味噌を仕込みたい気持ちもあるが、年に一度の味噌の仕込みを楽しみにしている方の事を想うとそうは言っていられない。お味噌をお届けするのも大事だが、糀をお届けすることも大事。自宅での味噌造りは、一年間分のお味噌を造ること。それは家庭にとって大事なことなので、僕にとってもうれしいこと。その役割を全うしたい。

年明けからお味噌の欠品が徐々に始まります。
以前にブログでもお話したように、菌たちが巡り合わせてくれた農家さんのお米や大豆を使いたいので、安定的なお味噌の供給が出来ません。それでも出会ってきた農家さんたちのものを使いたくて、それを使わないと天然菌も喜ばないので、その年に収穫できた分だけをお味噌にしていこうと思います。

天然菌で醸した糀やお味噌を造っていると、自然と素敵な農家さんたちと繋がれたりします。必要以上に自分で探すのではなく、自然と出会う。菌たちがそんな農家さんを求めていて、僕と引き合わしてくれていると思っています。だから、そんな農家さんの造るお米や大豆は天然菌がうまく醸してくれる。天然菌は目に見えないからこそ、目に見えないところの方が大事だと思っている。
天然麹菌は在来種の作物が好みで、人がなるべく操作していない、古い品種のお米がうまく醸してくれる。菌が巡り合わせてくれる農家さんは自然栽培の在来種を作られている方が多い。菌も人を選んでいるんだなぁとつくづく思います。

また天然菌でお味噌を造り始めて感じるのは、お米と大豆の距離。同じ農家さんが造られるお米と大豆でお味噌をするのが天然菌にとっても一番醸しやすく、また食べてくれる人にとっても一番美味しい状態に持ってこれる。同じ農家さんでなくても、同じ地域で造られたもの、その距離感を大事にしていきたい。遠く離れた地域の原料を掛け合わせるのは人の目線であって、天然菌にとったら違和感を感じている。お味噌にしたときの一体感が生まれて来ないのだ。

そうなってくると一農家さんが造られるお米と大豆(そもそもお米と大豆の両方を自然栽培で作られている農家さんはとても希少)は少量になってくる。なのでお味噌も少量しか仕上がりません。欠品が続いてご迷惑をかけるかもしれませんが、それこそが天然菌たちも喜び、またその味噌を食べてくれる方にとっても一番喜んでもらえるものだと思っています。今後も少量ながら、ご縁に恵まれた農家さんのお米や大豆を天然麹菌で醸していきたいと思います。

より小さくて、より個性を活かした、天然麹菌に寄り添う味噌造りをしていきたいと思います。

※只今欠品中のお味噌

・米みそ 自然
・白みそ

米みそ自然は次のロット分の熟成待ちです。2月の下旬~3月上旬を予想しています。

白みそは2月の中旬を予定しています。

あと1~2ヶ月くらいで欠品になるお味噌
・米みそ 若桜
・麦みそ

米みそ若桜は欠品したら半年近く待ってもらうことになりそうです。麦みそは原料の大麦が少ないので、どこかで供給が出来なくなると思います。

お手数おかけしますが、ご理解の程宜しくお願い致します。

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